我ら日本人にとっては「鉄の掟」、仕事をする以上、何をさしおいても達成すべき、「義務」に相当するぐらいの言葉ではないでしょうか…。
しかしベトナムローカルピープルにとっては、「納期」とは「達成目標」、それも「必達」が付かない「目標」です。まあ、「目安」ぐらいの感覚でしょうか。(笑)。
よく言えばおおらかなんでしょう。しかしある日系企業とローカルピープルの間で板ばさみになり、苦悩している日本語教師KENであります…。
ある日系企業に提出しなければならなくなった、とある印刷物。よく名刺の印刷を頼んでいる業者に連絡し、作成を依頼しました。この日は水曜日。
「ようでがす。金曜の朝には出来上がりでさ、旦那。」
おお、やる気が感じられる。いつもの脳味噌がとろけているようなおじちゃんとは違い(爆)、なかなか頼もしい兄ちゃんだ。「うむ、たのんだぞよ。」と送り出す日本語教師KEN。
そして金曜日の朝。
彼は来ない。午後になっても来ない…。電話してみると、一言。
「雨ふってるから明日。」
「お前もか!」と一瞬顔が引きつる僕。しかしここはベトナム、郷に入っては郷に従わなければなりません。「むむう、仕方ないのう。ではあした、間違いなく頼んだぞよ。急いでおるからのう。」
で、土曜日の午後(笑)。痺れを切らし電話をかけると、またまた一言…。
「昨日の雨で濡れちゃって印刷しなおしているから、明日(日曜)の朝持っていく。」
顔に青筋が浮かぶのを感じつつ、深呼吸を一つ、いや三つして、「おぉ、そうか。じゃあ今度こそ頼むぞ。日曜日も学校は開けてるからよ。いいか、忘れんな!」と念を押し押し、電話を切る僕。
日曜日。彼はやはり来ず。電話、不通…。
そして月曜日。持ってきました、今度こそ。
金曜午前納期の品物が、届いたのは月曜の朝。日本であればまず間違いなく、二度と取引はないでしょう。しかしここはベトナムローカルの世界。こんなことは日常茶飯事、当たり前。彼に限らず、一事が万事・皆が皆、この調子なのです…。
そしてこの印刷屋の兄ちゃんの話には、さらに続きがあり…。
いや、もう頭痛くなってきたのでここでやめときます(笑)。
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日本では、もちろんありえません。
今私は、受発注の業務をやっていますが、商品を注文し、納期を解答したらすぐに荷物がどこにあるかチェックの電話がかかってきます。それほど日本人は、納期に神経質ですね。世界には、こんな話しがあることも教えてあげたいです。