ベトナムで日本語教師をすること、とうとう10年目。これまでに何十人と、留学相談を受けてきましたが…。
日本語能力を向上させて、将来仕事で役立てたい。その意気やよし。
なんですが、どうも根本的に、ベトナム人学生一般には、日本留学に関して「幻想」「思い違い」があるような気がしてなりません…。
まず学生に「なぜ日本へ留学したいか」と聞くと、100%「日本語がうまくなりたいから」と答えます。
まあそれはそれで、あながち間違いではないのですが、「留学しないでうまくなった人もたくさんいるよ」と言うことにしています。で、そう言うと、彼(彼女)は何も言えなくなる…。
日本語が上手くなって、じゃあその先で何がしたいのか、というビジョンがない人が、正直多すぎ・・・。「日本語能力を上達させて、何々を学びたい。その理由は・・・」と説明できる学生は、100人に1〜2人ぐらいしかいません、自分の経験では。
何も言えなくなった彼らに、「じゃあ日本語が上手くなったら、何を勉強したいの」と聞くと、男女問わず99%が「経済を勉強したい」。日本の大学の経済学部を、MBAと同じものと誤解している人が、これまた多すぎ。
まあ、「アメリカへ留学したい日本人」も、状況は同じようなものかもしれませんが(笑)。
誤解を正していくのも、自分の仕事の一つです。そうすると、学校が儲からなくなるって、困るんですが(爆)。
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